凪良ゆう「汝、星のごとく」ーー圧巻のラストに涙が止まらなくる

この記事では、凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」を読んだ率直な感想を書いていきたいと思います。

本作は2023年本屋大賞を受賞し、2026年秋に映画化が決定している話題の作品です。

この本を読んだ私は、感動で震えが止まりませんした。

あらすじ(ネタバレなし)

瀬戸内の島が本作の舞台です。本作の主人公は瀬戸内の島で生まれ育った暁海と、転校してきた

暁海の父は不倫をして愛人の家で暮らしており、暁海の母はそれを受け入れようとしません。暁海は2人の間でずっと辛い思いをしています。

櫂の母親は恋愛気質で、櫂はそれに振り回される形で転校してきます。櫂の母親は男に振り回されるたびに自暴自棄になり、櫂はそのたびに手を焼いています。

ともに心に孤独と欠落を抱えた二人が出会い、恋に落ちます。時にぶつかり合い、時にすれ違い、成長していく、高校生から大人になるまでの約15年間のストーリーを描いた、愛の物語です。

この作品の良さ3選

この作品の良さは大きく分けて3つあると思います。

  • 書き出しの魔力
  • 登場人物の魅力
  • ラストの衝撃

これらについて以下で詳しく説明していきます。

書き出しの魔力

本書の書き出しは、”月に一度、私の夫は恋人に会いに行く”で始まります。この書き出しは、多くの読者を惹きつけることでしょう。

何を言っているかは理解できても、状況がカオスで、自分が読み間違えたのかと思い何回も読み返してしまいました。凪良ゆうさんの作品は書き出しで惹きつけられる作品が多いですが、その中でも特に本書の書き出しはトップクラスのインパクトがあります。

読みながら、どのような流れでこの書き出しのようなシチュエーションになるのかが徐々に見えてくる体験は、言葉にできないようなわくわく感を読者に与え、続きが気になってページをめくる手が止まりませんでした。

登場人物の魅力

私が特に魅力的に感じたのは、北原先生です。北原先生は櫂と暁海の高校時代の先生で、二人がつらい時にいつも支えてくれた存在です。

このキャラクターは今の言葉でいうところの「メロい」を体現したような人物ではないでしょうか。

主人公の暁海と櫂が困っている時、いつもそばにいて助けてくれますが、適切な距離感をもっているところが非常に魅力的だと感じました。

暁海が家族とのトラブルで消沈しているとき、電話番号だけを渡して、つらい時は電話をくださいという言葉を残して去っていく姿は本当にかっこよかったですし、私もこんな人になりたいと心から思いました。

ラストの衝撃

ラストは大きなネタバレとなってしまうため、あまり詳しくいうことはできませんが、最後まで読んだ人しか味わうことのできない納得感と、驚きが待っています。

私は凪良ゆうさんの綺麗な世界観が本当に好きです。本作品の最後は儚さと切なさと入り混じったような表現でまとめられていて、読んだ後の満足感はとてつもないです。

どのような人におすすめ?

本作品は、凪良ゆうさんのファンはもちろん、大多数の読者におすすめできます。というのも、この本はただの恋愛小説という言葉で片付けることはできません。

単純に恋愛のみでこの物語は構成されておらず、人間の醜い部分が前面に押し出されています。離婚や浮気、LGBTやSNSの炎上など、様々な要素が絡み合った作品となっており、読んでいて自分の境遇と重ね合わせたり、共感できたりする状況が少なくとも1つはあるでしょう

全ての読者がどこか一つは刺さる要素がある作品となっています。

一方、全体的に話の内容が重いため、重たい雰囲気の小説が苦手な方にはおすすめできません。しかし、そのような方でない人には、自信をもっておすすめできる作品となっています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました